「辞めたい」を「続ける力」に!子どもの社会性がミルミル発達するキャンプ育

「学校を辞めたい」や「会社を辞めたい」と、皆様も一回は思った事があるのでは無いでしょうか?

こんにちは”キャンプ育”トレーナーのRockです。

それは小学校でも会社でも、共通して感じ得る事だと思います。理由としては、

学校なら

  • 友達関係
  • 先生との関係
  • 授業について行けない

会社なら

  • 給料が安い
  • 上司が嫌い
  • 同僚と上手く行かない
  • 休みが少ない
  • 仕事が辛い

などでしょうか。

太字の部分を見て分かる様に、「辞めたい」と思う多くの割合を人間関係が占めています。社会人になってからは勿論、子ども時代から人間関係を上手に構築できる様な教育が、「辞めない事」すなわち「続ける力」を持つ事に繋がるのではないでしょうか。

キャンプでコミュニケーション能力を育てる

唐突ですが、キャンプでコミュニケーション能力を育てる事がおススメです!私はキャンプ育トレーナーなので

2020年に関西学院大学が行った研究によると、大学生を対象とした2泊3日のキャンププログラムで、社会人基礎力コミュニケーションスキルの向上が見られたそうです。それはインターンシップや就業体験にも匹敵し、一部はボランティア活動をも上回る結果だったとの事。

この研究は大学生が対象ですが、他研究で小中学生のキャンプ効果の有意性も発表されています。

コミュニケーションというと大人びていますが、学校や会社など社会で生活をしていく上では不可欠と言われています。なにしろ人間一人では生きていけませんから、何処にいても人とのつながりは必要になってきます。

  • 友達と喧嘩をした時
  • 自分の考えを伝えたいとき
  • 何かに皆で取り組む時

そんな時にコミュニケーションが円滑に出来れば、学校生活が充実する可能性があります。時に「辞めたい」と思っても自分の力で「続けていく」事が出来るでしょう。そしてそれは大人になって会社に就職した時も役にたちます。

上記の研究で大学生にコミュニケーションスキルの向上が見られた事から、社会性の発達を促せる教育としてキャンプを子ども時代から取り入れるのがおススメです。

学校等コミュニティでは人間関係の影響が大きい

大人レベルでも、大学生が卒業後会社に入社して1社目の退職率は例年30%を超えると言います。主な理由は色々あると思いますが、人間関係も多くの割合を占めています。そういった離職などを防ぐ為にも経済産業省は2006年に社会人基礎力を提唱しています。

社会人基礎力は、「前に踏み出す力(アクション)」、「考え抜く力(シンキング)」、「チームで働く力(チームワーク)」の3つの能力で構成され、「職場や地域社会の中で多様な人々とともに仕事をしていくために必要な基礎的な力」とされている

キャンプ実習が大学生のコミュニケーションスキル及び社会人基礎力に及ぼす効果に関する研究

社会人基礎力とは働く様になってからの事ですが、当然幼少期から発達が期待出来るものです。だって子どもの方がより素直で吸収が早いです。そして自然に身に付いたスキルは大人になってからも風化しません。大学も、小学校・中学校の延長ですしね。

  • 知らない友達と協力をする
  • いつもとは違う環境で過してみる
  • 考えて伝える様な活動をする

そういった経験を少しずつしていく事で、上手にコミュ二ケーションがとれる様になり、人間関係の「悩み」や「ストレス」を減らす事が出来るのでは無いでしょうか。

社会性を育てるキャンプ例

キャンプは本来「目的」の元に行われる物です。家族で行く楽しいキャンプも良いのですが、そこにも少しだけ意思を込めたプログラムを入れる事で社会性の発達に繋げる事が出来ます。

見知れた人だけと知らない人がいるキャンプでは緊張感が違いますからね笑。ただ年齢やレベルにも寄るのでキャンプのほんの一部だけとか、たまのキャンプで行ってみるなど、あくまで本人のペースで行い、楽しさを損なわない事が大切です。

初めての人と会う

これ、いくつになっても緊張しますよね。いつも会う家族や友達だと、自分の事や相手の事を知りすぎていて、なにも考えなくても一緒に過ごせますよね(安心という意味で)。でも知らない人と会う時は、どういう人なのか?何を考えているのか?仲良くなれるのか?一挙手一投足に神経が張り巡らせます。

キャンプで初めてのお友達や大人とコミュニケーションをとりながら、テント設営やキャンプ料理、オリエンテーションを行う事で「自分の意見を伝える」、「相手の話を聞く」事などを多く経験出来ます。

一人では出来ない事を初対面の人と協力して出来た時には、コミュニケーション能力の向上は勿論、人と協力する事の力強さと大切さをしっかり学ぶ事が出来ます

電子機器はなるべく持ち込まない

今では小学生もスマホを持っていますよね。時代なので別に悪い事とは言いませんが、非日常を楽しむには「スマホやゲームを置いていく」といのがおススメです。そうする事で、一つ一つの工程や人との会話に集中する事が出来ます。

人が話している時にスマホをいじっていたら・・・嫌われてしまいますよね?笑。なにしろ人がコミュニケーションをとる時に、話す内容は30%で残りは表情や身振り手振りで伝えると言います。

電子機器を持ち込まない非日常のキャンプで、邪魔をされずにしっかりと相手を見て意思疎通を行う、それで相手と深く触れ合う事が出来ます。

行楽だけじゃなく発達を目的としたプログラムを入れる

先ほども触れましたが、楽しい家族キャンプも勿論いいんです。でもそこに教育を目的としたプログラム(工程)を入れてみる事で子どもの成長を狙えます。キャンプは自分から動かないと衣、食、住も満足に出来ないですからね。

例えば

  • 子どもだけで協力して火を起こしてみる
  • ウォークラリーを計画してみる
  • キャンプファイヤーをやって出し物を計画してみる

などです。他人と協力が必要なプログラムを取り入れる事で、社会性の発達に繋げる事が出来ます。

終わりに

子どもの社会性の発達を促す事は、コミュニケーション能力の向上、そして将来的により良い人間関係を築ける能力に繋がります。例えば、動物園で育ったチンパンジーも、訓練しなければ自然に帰れませんよね。つまり、動物も人間も育つ環境にとても影響されると言えます。

キャンプで、

  • 初めてのお友達と協力する
  • 電子機器を持ち込まずコミュニケーションに集中する
  • 協力して乗り超えるプログラムを取り入れる

などの経験を得る事で、子ども時代から社会性の発達を促し、安易に「辞める」選択ではなく「続ける」力をもった大人になれるといいですよね!

参考:キャンプ実習が大学生のコミュニケーションスキル及び社会人基礎力に及ぼす効果に関する研究林直也、佐藤博信、溝畑潤