子どもの生きる力を育てる自然教育の驚きの効果3選
突然ですが、皆さんは子どものに大切な「生きる力」というものを聞いた事がありますでしょうか。それは文部科学省が平成8年頃より提唱する”変化の激しい世の中において必要である”としている能力です。2008年の学習指導要領の改訂で目標として打ち出され、2020年にも現代に合わせて内容が改訂されています。
変化の激しい社会を担う子どもたちに必要な力は、基礎・基本を確実に身に付け、いかに社会が変化しようと、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力、自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力などの「生きる力」を育成していく必要があるとしている。
大阪体育学研究 第 54 巻
“キャンプ育”トレーナーのRockです。
何故「生きる力」が現代において必要なのでしょうか。それはあらゆる価値観や環境の変化のスピードが昔に比べてとても早く、自分自身で変化に対応し幸せに生きる為です。
つい10年前と今ではまるで環境が違いますよね?スマホの普及にインターネット環境の充実、あらゆる情報が一瞬で手に入る環境(youtubeなど)。農業革命→産業革命→科学革命と何百年何十年単位で変化してきた人間は1990年代の情報革命以降変化のスピードをどんどん早めています。
そんな時代だからこそ、しっかり自立し自律して主体的に行動出来る「生きる力」を持った人が幸せに生きられる可能性が高いのです。
今回はそんな子どもの生きる力を育てる自然教育というお話です。
何故自然教育が生きる力を育てるのか
自然教育とは少し行業しいのですが、単に自然に触れあう事で自然教育になります。たとえばお家の庭や公園、キャンプ、川遊びです。そこで空を見上げて雲の形を楽しんだり。図鑑で調べた虫を見つけたり。秋なら落ち葉拾い、春ならタンポポや綿毛を見つけたりする事で好奇心や想像力や分析力などが身につきます。
特に私はキャンプでの自然教育をおススメしています。キャンプでの野外活動は「生きる力」を育てる手段としてとても効果的とのデータが大阪体育学研究から発表されています。
野外で料理や宿泊する事で身体能力が、自然の恩恵を受け感謝をする事で道徳心が、仲間と協力して活動する事で社会性がそれぞれ成長していきます。
公園やお庭などで自然に触れるのもいいですが、時間などに余裕がある時はキャンプに行って思いっきり自然体験するのもいいかもしれませんね。
自然教育の効果
自然教育を子どもの頃に多く体験していると物事に対して意欲・関心の高い大人になったり。小学生レベルでも能力に差が出るという研究結果もあります。
望ましい生活習慣,好奇心,自己判断,自己主張、集中力や観察力,学習能力や学習意欲,人間関係やコミュニケーション能力についても同様に,肯定的に捉えている保護者が多い傾向にあることが明らかになった。
山本裕之 著 幼児期に豊富な自然体験活動をした児童
子どもは脳を形成している真っ最中です。頭が柔らかくて素直で大きく成長出来るのは当然かと思います。例えば大人になってから空を見上げても今日は晴れだ、雨だ、曇りだ位しか思いませんよね?でも子ども時代を思い出してみて下さい。きっと雲の形が変わる様子をいつまでも眺めていた記憶があるのではないでしょうか。
自然教育は幼少期にこそ効果が高く、物事に意欲的に取り組んだり、自分で考える事が出来る子どもに育ちます。
身体能力が向上し日常の行動力も上がる
自然の中は発見の連続です。よく遊びわくわくしながら野原を駆け回り、キャンプ飯を作ったりすることで身体能力も確実に上がります。大人でも公園で遊ぶとへとへとになりますもんね。
そして野外で意欲的に取り組んだ事は日常でも自信を持って取り組む様になります。「キャンプ料理を作ったら家でも料理のお手伝いや後片付けをする様になった」なんて事もあるでしょう。
子どもの体力は無限です。どうせなら自然の中で思いっきり活動して身体能力を向上させましょう。
不便を乗り越える事で自信に変わる
日常ではあまり困難に遭遇する事は無いですよね。でも”出来た”と感じる成功体験はより困難を乗り越えた時に自信に変わります。やっぱり苦労した分記憶に残りますし、気持ちも高揚しますからね。
例えばキャンプでは寝床の確保も一苦労です。テントを設営する場所を選んで組み立ててベンチレーションを開けてマットを敷いて・・。色々工夫して一晩乗り越えた時の充実感は他に代えがたい物があります。
何でも揃っていて快適な現代だからこそ、あえて自然の中で不便を体験するというのが子どもには新鮮で強烈な原体験になるんです。
自然を大切に出来る
川や山ではむやみにゴミを捨ててはいけませんよね。何故でしょうか?自然を守る為ですね。その精神は子ども時代に自然と触れる事で高くなっていくんです。
例えばオリエンテーションで川や海のゴミ拾いをしたり。私の小学校ではアマゴの放流などがありました。自然の保全の活動をしたり自分たちで考える事が自然を大切にする意識を育てるのです。
世の中には平気でゴミを捨てていく大人もいますし、海での密漁や登山者のマナーの悪さが問題になる事もありますよね。自然を大切にする精神も立派な生きる力です。自分たちの未来を守る為に子ども時代から出来る事をやっていけるといいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。自然教育は「生きる力」が育つ以外にも様々な効果があります。今回ご紹介したのは一部にすぎませんが、特にキャンプは長期短期人数に関わらずおススメです。
自然の中で宿泊をする事は色んな経験ができますからね。あと初めての仲間と協力して行う事でもより協調性や思いやりが育ちます。
大人でもそうですよね、新しい人間関係はドキドキするのですがその中でも協調して何かを達成出来た時には他にはない高揚や感情が湧いてきます。
子どもの「生きる力」を育てる為にまずは気軽に自然に触れあってみてはいかがでしょうか。